ママと赤ちゃんの歯

こんにちは♬名駅アール歯科・矯正歯科です。

今日は、よく噂で聞く都市伝説、

「妊娠したら、赤ちゃんに歯のカルシウムが取られて、ママの歯がボロボロになる？？」

について本当なのか、お話したいと思います(＾＾)

妊娠で歯のカルシウムが取られるのは迷信

大人の歯は放出後すぐは石灰化が未熟で、萌出後２～３年かけて唾液中のカルシウムやリンなどのミネラルを取り込み硬く石灰化されます。

その後は、体の他の骨とは違いほとんど代謝しません。

なので、おなかの中の赤ちゃんに一度石灰化されたママの歯からカルシウムが取られてしまうことはないのでご安心ください！

なんで妊娠したら歯が悪くなるの？

それではなぜ妊娠すると歯が悪くなると言われているのでしょう？

実際にそのように訴える患者様も多く、ただの迷信とは思えませんよね。

これは口腔内環境が悪化することに原因があると考えられます。

たとえば、つわりがひどい時は歯磨きができなくなるので虫歯や歯周病にの細菌が増えます。

妊娠中は酸っぱい物を欲したり、甘い物が欲しくなったり、頻回の食事をおこなったりと

食生活が偏りやすく、お口の中のｐHが乱れることも虫歯の原因になります。

また妊娠中はホルモンバランスが変わることで、特定の歯周病菌が増殖しやすくなり妊娠性歯肉炎という歯周病が起きやすいです。

歯磨きが難しい時には、極力うがいをするなどして、少しでもお口を清潔に保ちましょう。

またバランスの良い食事はママにも赤ちゃんにも大切です。２人分の栄養の為にもできるだけ意識できるといいですね♪

妊婦の歯周病と低体重児早産

歯周病は全身の健康に大きく関わっていることが明らかになっています。

そして妊婦さんの歯周病は低体重児早産のリスクを増やすことが分かってきました。

そのリスクはなんと７倍とも言われ、喫煙やアルコール摂取よりも上回るという衝撃データもあります。

妊娠中は歯周病に罹患しやすくなるのですが、歯周病の予防・治療を行い、出産におけるリスクを減らしましょう。

歯周病・虫歯は感染症

歯周病も虫歯も、細菌の感染でおこります。

虫歯菌や歯周病菌は唾液を介して感染するので、食器の回し使いやキスも感染ルートになってしまいます。

特に、免疫力の低い３歳頃までは細菌の感染に注意が必要です。

ご家族で虫歯や歯周病の方がいる場合はしっかり治療を受けて、ご家族の虫歯菌・歯周病菌を減らしてください。

また食器の回し使いは赤ちゃんや小さい子供にはやめるほうが良いでしょう。

昔から”子供を１人産むたびに歯が１本無くなる”などと言われていますが

それほど妊娠中のお口の健康は維持しにくいものです！

妊娠中のお口のことでも不安なことがあればいつでもご相談くださいね♪