癌治療に伴う口腔粘膜炎

皆様こんにちは！

本日は癌治療に伴い発症する”口腔粘膜炎”についてご紹介します。

口腔粘膜炎とは

口腔粘膜炎とは、癌治療時に口腔粘膜に発症する潰瘍・びらん・紅斑・萎縮などの病変をさします。

癌治療に伴って高頻度で発症し、強い疼痛（痛み）を伴う為、口を動かす行動(食事や会話など)を困難にし、患者様のQOLの低下にも繋がります。

纊頻発部位は、舌の側面・唇の内側・頬粘膜です。

口唇にできた粘膜炎

炎症のリスクファクター

炎症の増悪因子には患者様側と治療による因子の双方があります。

＜患者側の因子＞

・口腔衛生状態不良

虫歯、歯周病、舌苔(舌の汚れ)、清掃不良など

・免疫機能低下

高齢者、糖尿病、ステロイド剤の使用など

・栄養状態の不良

・粘膜の損傷

歯並び不良、虫歯の放置による尖った歯、義歯不適合、口腔乾燥によるものなど

・喫煙

＜治療による因子＞

・放射線治療

・抗がん剤(化学療法)

口腔粘膜炎への対応

癌治療に伴う口腔粘膜炎の発症を無くすのは難しいですが、

・口腔内を清潔に保つ（可能な限りの歯磨きや洗口）

・口腔内を湿潤に保つ（保湿ジェルの使用など）

・痛みを緩和する

ことで少しでも苦痛を減らしたり、悪化を防ぐことが重要になります。

口腔粘膜炎がおきると食事が出来なくなったり、味を感じにくくなったり、話すことが困難になったり、と

患者様の生きる楽しみや活力を減らしてしまうことも考えられますが、

そんな時には周りの方の支えが大切になってきます。

最近よく話題になっている口腔癌も、全身の癌も、早期発見・早期治療により治癒の確率も高くなります！

日頃からご自身でのセルフチェック、そして定期的なプロフェッショナルチェックを受けるようにして下さいね。

気になる事があればいつでもご相談下さいませ。